2022年2月はマイクロフォーサーズ(m43)規格のミラーレスカメラにとっては大きな転換点になる2つの新機種が発表されました。パナソニックからはフラグシップモデル「LUMIX GH6」が、そしてオリンパス改めOM SYSTEM ソリューションズ(OM SYSTEM)からは、やはりフラグシップモデルとなる「OM SYSTEM OM-1」が、それぞれ満を持して登場です。
「Panasonic GH6」と「OM SYSTEM OM-1」、2つのカメラがもつキャラクターの違いをマイクロフォーサーズ歴10年弱の筆者主観で比較してみます。
※2022/03/18 OM SYSTEM OM-1 を手に入れました!レビューは記事の最後から
OM SYSTEM OMシリーズの特徴
「OM SYSTEM OM-1」はオリンパスのマイクロフォーサーズカメラOM-Dシリーズの正統進化系と言ってよい性能を備えており、そのキャラクターは引き継いでいるように見えます。
筆者は過去「OLYMPUS OM-D E-M1」を使用していました。職人的、玄人好み、質実剛健、そんな漢らしいカメラとの印象を持っています。
写りは現実をそのまま切り取る忠実感、シャープさが際立ち、色味もクール系(青が美しい)が合う、そんな印象です。
過去(5〜7年前)の写真の例です。レンズはLUMIXばかりですがボディの特徴は出ています。
「OM SYSTEM OM-1」の実写サンプルが出てきており、いよいよキャラクターが明らかになってきました。
パナソニック LUMIX シリーズの特徴
筆者の現在の主力カメラはLUMIXシリーズになります。マイクロフォーサーズ規格の「LUMIX G9 PRO」「LUMIX GX8」そしてフルサイズ規格の「LUMIX S5」を所有しています。
OM-Dシリーズに比べると利用感が優しく、誰でも使いやすい(メニューが使いやすい他)、テレビ・ビデオカメラを扱うメーカーらしく動画機能が充実しています。写りの特徴としては、写真としての写実感はもちろんあるものの抽象感、色気を感じる絵作りが特徴的(特に最近の機種において)です。色味はウォーム系(オレンジ、赤が美しい)が合うと感じます。
「LUMIX G9 PRO」で撮った写真を集めてみました。レンズはOLYMPUS製を使うことも多いのですがボディの特色は出ています。
「LUMIX GH6」の実写サンプルはまだ少ないのですが、スペック情報、製品発表を見る限りでは動画性能に重きを置いていると感じます。静止画へ注力したカメラは「LUMIX G9 PRO」の後継機かフルサイズのSシリーズから発表になるとは思います。もし、G9 PROの後継機が出ないとなると・・・。
結局「Panasonic GH6」と「OM SYSTEM OM-1」どちらを選ぶ?
「LUMIX GH6」はこれまでのGHシリーズと同様、動画機能に主軸をおいており、本体への冷却ファン搭載がそれを物語っています。サンプル動画もすさまじいクオリティのため一眼レフ動画カメラとしては素晴らしい性能に仕上がってます。ただ、大きさ、重さともフルサイズ「LUMIX S5」より一回り大きく、重いため、m43の強みであるコンパクトさには欠けています。
「OM SYSTEM OM-1」は「コンピュテーショナル フォトグラフィ」を前面に打ち出した機能へのこだわり、画素数を抑えて高感度耐性を向上させ、高速で多彩なフォーカスモードを用意するという静止画を極める方向性です。サイズ感もE-M1踏襲でそこまで大きくありません。
明らかにキャラクターが異なるため「動画のGH6」「静止画のOM-1」という選択になるでしょう。
筆者は静止画重視ですので「LUMIX G9 PRO」「LUMIX GX8」を引退させ「OM SYSTEM OM-1」を導入予定です。
LUMIXの絵作りは好きなので引き続きフルサイズ「LUMIX S5」を継続。「LUMIX GX8」はスナップ用として使っていましたがスマートフォンへ完全移行します。そして一眼カメラでの動画性能は求めない(すでに十分すぎる!)ため絵作りやキャラクターが異なる「OM SYSTEM OM-1」を導入し、手持ちのレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」との静止画撮影最強コンビを実現したいと考えています。
「LUMIX G9 PRO」の後継機が出て良い感じがしたら「LUMIX S5」を手放すことになったりして・・・
というわけで早速入手しました!