真冬のアーチーズ国立公園、デリケート・アーチで出会った夕焼けは想像以上に綺麗でした

私が訪れたアメリカの国立公園の中で最も印象に残った夕焼けは、アーチーズ国立公園(Arches National Park)のデリケート・アーチ(Delicate Arch)です。

デリケート・アーチは2.4kmの登り続けるトレイルの先にあるため、訪れるのはちょっと大変ですが旅のハイライトになること間違いないです。トレイルの詳しい様子は下記でも紹介してます。

オフシーズンの真冬(2015年1月9日)に訪れました。デリケート・アーチのある場所に到着から夕焼け、そして夜までの時間を追って紹介します。

約3時間の滞在でおこったこと

16:00 / デリケート・アーチに到着

15:10に駐車場を出発し到着したのは16:00。この日の日没の時間(Sunset Time)は17:14だったので、なんとか日没1時間前に到着。本当はもっと早くに到着したかったのですが、ここに至るまでに時間を使い過ぎてしまいました。

トレイルの最後の岩を登るとこの風景が突然目に飛び込んできます。

最後のひと登りをするといきなりこの景色が目に飛び込んできます

アーチの手前にすり鉢状に傾斜があるのですが、何度かこのデリケート・アーチを訪れているというカメラマンによると「カメラやレンズがよく転がっていくよ、この前も高級レンズが転がっていった・・・」とのこと。一度転がったら何も止めるものはなく谷底へ落ちていきます。また、ハイシーズンの夏場は非常に混雑するとのことなので、日没1時間前だとアーチを見るための良い場所が取れないかもしれません。

16:30 / 三脚をセット

アーチを真正面に捉える場所にカメラを設置。すり鉢状の谷を挟んで正面の場所がアーチを真正面に捉えながら背後の雪山も捉えられそうでした。

焦点距離65mmだと下のような写真となります。奥の山々も含めてスッキリとした構図です。

アーチの下の人の大きさをみると大きさの感覚がわかります

すり鉢状の縁になっているところに座って、アーチを眺める人々。

ひとまず足場の確認ということで、アーチの裏側にも回り込んでみました。

夕暮れ時には逆光となる方向です

16:45 段々とアーチから人が遠ざかっていく

デリケート・アーチでは夕暮れの時間帯が近づくとアーチから人が離れていきます。どうやら暗黙の了解となっているようです。というのも、多くの観光客やカメラマンが夕焼けを待ち構えているため、なるべく自然のままの姿を見たいということでしょう。そのためあまりアーチの下にいるとブーイングが飛んできます。

この時点でアーチ周辺には20人くらいの人がいましたが、夜まで残って撮影するというドイツ人から声をかけられ、近くにいた人も含めて即席のパーティを組みました。ドイツとイタリアから来ていたおじさんとサンフランシスコから来ていた若者と筆者の計4人のパーティ。日没後すぐに帰る予定でしたが、彼はサーチライト級の懐中電灯を持っておりこういう状況に経験豊富であったため、即パーティに参加し夜まで残ることにしました。

17:00 オレンジ色に染まり、夕焼けのハイライト

いよいよ来てよかった!と思った瞬間が訪れました。日が沈む直前、最もアーチがオレンジ色に染まり、同時に背後の山々もオレンジ色に染まりました。この状態はほんの数分しか続きません。太陽が落ちるとすぐに色褪せてしまいます。天候にも左右されるので本当に幸運でした。

17:10 太陽が地平線に隠れる

日没時間よりも若干早いのですが地平線に太陽が落ちます。太陽が沈む方向はアーチを正面にして右後ろの方向。遠くにバランスロックが見えました。

17:30 マジックアワーの幻想的な時間

日没から始まるマジックアワーでは条件よく綺麗なグラデーションを堪能できました。この時点で、残っているのは4人だけ。そして始めに三脚をセットした場所から太陽が沈んだ場所を捉えられるアーチの反対側の場所に回り込んでいます。

デリケート・アーチのシルエットが浮かびあがる静寂の時間。同時にとんでもなく寒くなってきました。

18:00 / 星が見え始める

日没から1時間も経たずして周囲は真っ暗。空も暗くなり始め星が見え始めました。夕焼けを見てから帰り始めたとしても駐車場までは50分はかかるはずなので、道の途中で真っ暗闇になるのは間違いありません。夕焼けを見る人は懐中電灯と足元を照らすヘッドライトを持っていくことをお勧めします。

18:30 / ほぼ真っ暗、満天の星空

6時半ですでに満天の星空。そして、すでに気温は0度!カメラの操作もまともにできなくなってきたので、自分の目にその景色を焼き付けてました。

19:00 / デリケート・アーチを離れる

天の川も肉眼ではっきりと見え、星空を十分に堪能しました。そして、皆寒さに耐えられなくなりデリケート・アーチを離れました。帰り道はサーチライト級の強力な懐中電灯を持つドイツ人を先頭に凍結したトレイルを道しるべのケルンを探しながら戻りました。正直、一人では戻れない行程でしたのでパーティに参加していて正解でした。

まとめ

3時間のデリケート・アーチの滞在を堪能しました。天候が良く、この旅一番の夕焼けであったのは間違いありません。

訪れる方への注意点ですが、冬の日没後、周囲が暗くなるスピードは凄まじく速いです。ライトがないとまともに歩けません。また、気温の下がり方も凄まじいです。行きは太陽が昇っており汗ばむくらいであっても、日が落ちると氷点下まで一気に気温が下がります。

これくらいのヘッドライトは持っていきたいです。

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