夏の風物詩の花火。7月、8月は各地で多くの花火大会が催されます。カメラを持っているならば花火を撮ってみたくなりますよね?
今回は、パナソニックのミラーレス一眼カメラ「Panasonic LUMIX DMC-GX8」で花火を撮った時の設定を中心に紹介します。
設定自体は、花火を撮影するときの王道的なものなので、一眼レフだけでなく一部コンパクトデジタルカメラでも通用すると思います。
花火撮影で持っていくべきもの
花火を綺麗に撮るならば「三脚」は必須です。重ければ重いほどブレを防止するので良いのですが混雑した会場では邪魔です。花火は上空に上がるので小さな三脚でも十分です。
シャッターを遠隔操作するための「レリーズ」も必要です。GX8はスマートフォンアプリを使ってシャッターを操作できるので、そちらを使っても良いです。花火を見ながらスマホでシャッター操作、一切カメラに触らないので手ぶれゼロです。バルブ撮影にも対応しています。
「予備の電池」も準備していきたいです。普段の写真よりも電池の消費が激しいですし、スマートフォンアプリでカメラの操作をしているとなおさらです。暗がりでも電池の交換が素早くできるよう練習もしておきましょう。
カメラの設定は?
「Panasonic LUMIX DMC-GX8」の設定例を紹介します。
- マニュアル露出モード「M(マニュアル露出)」を選択し、シャッタースピードはバルブ「B」
- バルブ撮影に慣れてない時は、5〜8秒のシャッタースピードでもOK。
- F値は「F8.0 〜 16」
- ISO感度は低い「ISO100 〜 ISO200」
- ピント合わせはマニュアルフォーカス
- 設定で「MFアシスト」ON
- カメラ背面のフォーカスモードレバーを「MF」に合わせる
- レンズのフォーカスリングを操作して花火が上がると思われる近くの光にピントを合わせる
- ズームレンズを操作した時は必ずピントを再確認!
- カメラの設定
- 「手振れ補正」OFF
- 三脚を使っての撮影では不要です(OFFにしなくとも大丈夫かとは思います)
- 「長秒ノイズ除去」OFF
- これは必須です。ONのままだとシャッターを閉じた後、待ち時間が発生するので連続してシャッターが切れなくなります。
- 「手振れ補正」OFF
最適なレンズは?
撮影の場所にもよりますが画角が変えられる「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」や「LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6」といったズームレンズが便利です。キットレンズで十分です。
撮影の場所の豆知識。花火はなるべく近くで見たい!というのが心情なのですが、写真を撮るときはある程度距離の離れた見通しの良い場所を選びましょう。近すぎると花火が大きすぎて入りきりませんし、混雑で三脚も立てられないでしょう。
撮影時のコツ
バルブ撮影なのでシャッタースピードは自分で調整します。5秒から10秒の間に収めましょう。初めての時はバルブモードではなくシャッタースピードを5秒〜8秒固定で撮影するのもありです。シャッターのタイミングさえつかめれば結構、適当にシャッターを押すだけでも良い写真は撮れます。
では、いつシャッターを押して、いつシャッターを離すのが良いのか?
花火はヒュルヒュルヒュルと昇ってバーンと弾けます。狙った花火だけを撮りたい場合は、弾ける瞬間(音が聞こえてからでは遅いです!)にシャッターを押します。花火が登っていく時の光も撮りたいときは、登るタイミングでシャッターを押します(こちらの方が簡単)。そして、バルブ撮影ならば狙った花火が消えるタイミングでシャッターを離します。シャッターを押している間に、いくつもの花火が重なるかもしれませんが、大玉を狙ってタイミングを合わせれば自然と小さな花火も入ります。
花火の最後のクライマックス(スターマイン)は盛り上がりますが、大抵撮影には失敗します。というのもそれまでの花火に比べて圧倒的に明るくなり、それまでの設定や撮り方では写真が真っ白になってしまうからです。なので、クライマックスを迎えたら、シャッタースピードを早く(1、2秒)して連続して撮影します。それでも、失敗ショットばかりなので撮れたらラッキーです。
サンプルの紹介、もっとゴージャスに
2016年7月19日に行われた「横浜スパークリングトワイライト2016」、打ち上げ地点から直線距離で800mほど離れた「象の鼻パーク」付近で撮影しました。
機材は「LUMIX DMC-GX8」「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」を使用しています。
ISO200、焦点距離は17mm、シャッタースピード8秒。トリミングなしです。
ちょっと単発だと豪華さに欠けますよね?黒い空間が多すぎるのも気になります。
トリミングをしてさらに複数枚の花火の写真を合成することで、下のような豪華な花火になります。具体的な方法は下記で紹介しています。