CP+ 2015を前に 「OLYMPUS E-M5 MarkII」が発表され、そのスペックに心が動かされているのですが「OLYMPUS E-M1」の話です。
アーチーズ国立公園を訪れた時のことです。デリケート・アーチで星空の撮影を終えてホテルに戻り、いざRAW画像から現像しようとしたらノイズの多さにビックリ!どう現像しても使えないショットがかなり多くショックでした。。。その時は原因がわからず故障かもしれないと思い、次の日からは夜間撮影を急遽「Panasonic Lumix GH3」に切り替えました。
上の写真は「OLYMPUS OM-D E-M1」に「Panasonic Lumix G VARIO 7-14mm/F4.0」を装着しての撮影。ISO1600、F4、露光時間30秒といった設定。
今まで使っていたLumix GH3同様に長時間ノイズ低減をOFFにして撮影(OFFにしないと連続撮影ができない、ノイズ低減機能が星までをも消してしまう恐れがある、という理由)をしていました。
長時間露光はノイズが多すぎる!?
帰宅したのち詳しく調べてみると、、、
結構知られた事実であることが判明しました。とはいえ、同じマイクロフォーサーズ機で1年以上も世代の違う「Panasonic Lumix GH3」とあまりにも差があるのではないかと思い、比較検証をしてみることにしました。
OLYMPUS OM-D E-M1 vs. Panasonic Lumix GH3 比較検証
両カメラともレンズを外してボディキャップを装着(完全に真っ黒な写真が撮れればOK)。星空撮影をするシチュエーションに似せて、露光時間15秒に固定し、ISOは800、1600、3200と変化させました。さらに長時間ノイズ低減機能のON/OFFを切り替え、計12パターンを撮影、RAW画像で保存しました。Lightroomで露光量+1の調整のみを行いフルサイズでJPEGに現像、その後、600×600ピクセルで切り取って並べてみました。
1. OM-D E-M1、長時間ノイズ低減OFF
デリケート・アーチで撮影した設定です。既にISO800からノイズが目立ちます。これでは天の川のような小さな光の集合の場合、星なのかノイズなのかがわからなくなってしまいます。
2. Lumix GH3、長時間ノイズ低減OFF
ISO1600までは、ほぼノイズはありません。ISO3200でも問題ありません。
3. OM-D E-M1、長時間ノイズ低減ON
確かにノイズは低減されますが、ISO1600と3200の低減のされかたは不自然です。
4. Lumix GH3、長時間ノイズ低減ON
どのISOにおいてもOM-D EM-1よりも綺麗に自然にノイズが低減されています。
結果としては明らかな差がついてしまいました。OM-D E-M1の星空撮影は長時間露光ノイズ低減機能をONにするか、めちゃくちゃ明るいレンズを用意して露光時間を短くして撮影するほかありません。他にも工夫すべきところがあれば教えてください。
価格.comのコメント欄にあったノイズが増えてくる目安は
- ISO100 30秒
- ISO200 15秒
- ISO400 8秒
- ISO800 5秒
- ISO1600 2.5秒
- ISO3200 1.3秒
とのことでした。非常に参考になります。
まとめ
ネガティブなことを書きましたが「OLYMPUS OM-D E-M1」は、あくまでも長時間露光が弱いだけであって高感度撮影の性能そのものは良いです。通常の夜景撮影は強力な手振れ補正のおかげで手持ちでもミスは少ないですし、上の目安どおりならばそれほど気にせず撮影できます。また、他の能力は高いので自信を持ってオススメできます。しかし、星空撮影をメインに考えるのであれば避けた方が良いかもしれません。