地味ながら唯一無二の絶景を持つキャニオンランズ国立公園(Canyonlands National Park)。実は「えっ、そうなの?」と言いたくなる面白い背景がいくつもあります。旅がもっと楽しくなる3つの豆知識を紹介します。

1. あの「Windows 7の壁紙」の聖地がある

園内随一の人気撮影スポットメサ・アーチ(Mesa Arch)。アーチの隙間から、はるか1,000m下の峡谷を見下ろすこの構図——どこかで見たことはありませんか?

じつはこれ、Windows 7 に標準収録されていた壁紙(「Landscapes」テーマの img11)と同じ場所なんです。撮影したのは写真家 Giovanni Simeone 氏。世界中のパソコンの画面を飾った絶景が、ここで実際に拝めます。

メサ・アーチの夜明け

筆者が撮影したメサ・アーチの夜明け。Windows 7の壁紙とほぼ同じ構図です

※Windows 7の実際の壁紙画像は権利物のため本記事には掲載していません。どんな1枚だったかはこちらの解説ページ(Windows Wallpaper Wiki)で確認できます。

朝日に照らされてアーチの裏側がオレンジに燃える瞬間は、まさに「壁紙が現実になった」感動。撮影のコツや当日の様子は、体験記の記事でくわしく紹介しています。

キャニオンランズ メサ・アーチの朝日|生涯忘れられない夜明けの記録
2015年12月31日national-parks

2. 同じ公園なのに「車で行き来できない」3つの世界

キャニオンランズは、コロラド川とグリーン川によって、文字どおり「Y字」の形に深く切り裂かれています。その結果、公園は3つの地区(天空の島/ザ・ニードルズ/ザ・メイズ)に分かれているのですが、なんと同じ公園内なのに、地区どうしをつなぐ道路や橋がありません

たとえば「天空の島」から「ニードルズ」へ移るには、いったん公園の外へ出て大回りし、車で数時間。さらに最奥の「メイズ」は、全米でも「最もアクセス困難」と言われるほどで、オフロード車と数日がかりの徒歩が必要な超上級者向けです。観光客の約9割が、いちばん行きやすい「天空の島」に集中するのもうなずけます。

「隣の地区へ」のつもりが半日仕事——スケールの大きさに圧倒されます。各地区のくわしい紹介はガイド記事へ。

キャニオンランズ国立公園 完全ガイド|3つの地区とメサ・アーチの朝日
2015年12月23日national-parks

3. かつては「ウランの採掘場」だった

いまでこそ厳重に守られる国立公園ですが、1950年代の冷戦期には、核兵器や原子力のための「ウラン」の探鉱・採掘の現場でした。

崖っぷちを走るスリルで今もオフロード愛好家に大人気の未舗装路「ホワイト・リム・ロード」(White Rim Road)は、もとをたどれば当時、ウラン鉱石を運び出すために切り拓かれた道がベースになっています。絶景の裏に、こんな歴史が隠れているのも面白いところです。

まとめ

  • メサ・アーチはWindows 7の壁紙の聖地。
  • 同じ公園なのに車で行き来できない3つの世界に分かれている。
  • かつてはウラン採掘の現場で、White Rim Road はその名残。

知ってから訪れると、同じ景色がまた違って見えてきます。旅の計画はガイド記事から、朝日の体験は体験記からどうぞ。